不動産の表記「構造・間取り・広さ」について
賃貸情報誌、インターネットの賃貸住宅検索サイトを見ていると、さまざまな賃貸住宅(マンション・アパート)の構造、間取り、広さなどについて表記されていると思いますが、この表記されている意味については一般の方は意外と知らないことが多いと思いますので、ここでは表記されている意味について簡単に説明しています。
鉄筋コンクリート造り(鉄骨鉄筋コンクリート) | |
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いわゆる3階立て以上のマンションタイプのほとんどがこの鉄筋コンクリート、または鉄骨鉄筋コンクリート造りで、以下のような特長があります。
◎防音性(遮音性)に優れている
◎火災に強い(耐火構造)
◎気密性が高いので室内は外の気温に左右されにくいが、窓を頻繁に開け換気しないと湿度が高くなり、カビが生えやすい
鉄骨造り・木造 | |
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いわゆるアパートタイプ(コーポ、ハイツなど)のほとんどが、「鉄骨造り・木造」で、以下のような特長があります(鉄筋コンクリート造りと真逆です)。
◎防音性(遮音性)が低い(壁が薄い)
◎鉄筋コンクリート造りのマンションよりも同じ広さなら家賃が安い
◎冬は寒く、夏は暑いことが多い
K?DK?LDK? | |
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1K、2LDKなど、間取りについては必ず記載されていると思いますが、具体的な線引きはどこなのでしょうか?
■ワンルーム(1R)
キッチンと部屋の間仕切りがないタイプです。
一般的に20平米ほどの1人暮らし専用の賃貸住宅ですが、最近では30平米以上の広めの1R(ワンルーム)も増えています。
■1K
キッチンと部屋の間仕切りがあるタイプで、1つの部屋とキッチン(K)が1つという意味です(部屋が2つあれば2K)。
1Kのキッチンの広さは色々あり、正確な基準はありませんが、「2-4帖」ほどのキッチンの場合「K(キッチン)」と表記している場合が多いです。
■1DK
キッチンと部屋の間仕切りがあるタイプで、1つの部屋とダイニングキッチン(DK)が1つという意味です(部屋が2つあれば2DK)。
DK(ダイニンングキッチン)の広さは正確な基準がなく、各不動産会社等によって異なりますが、「4.5-8帖」ほどの広さの場合、「DK(ダイニンングキッチン)」と表記している場合が多いです。
■1LDK
キッチンと部屋の間仕切りがあるタイプで、1つの部屋とリビングダイニングキッチン(LDK)が1つという意味です(部屋が2つあれば2LDK)。
LDK(リビングダイニングキッチン)の広さは正確な基準がなく、各不動産会社等によって異なりますが、「8帖以上」ほどの広さの場合、「LDK(リビングダイニングキッチン)」と表記している場合が多いです。
※K(キッチン)、DK(ダイニンングキッチン)、LDK(リビングダイニングキッチン)の明確な基準はありませんので、不動産会社、賃貸情報誌、インターネットの賃貸住宅検索サイトによっては、同じ部屋でも表記している間取りが異なる場合があります。
○平米=何帖? | |
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最近では賃貸情報誌、インターネットの賃貸住宅検索サイトでは、部屋の広さ(専有面積)を「平米・帖」などで表記していますが、具体的に「○平米は何帖」ほどの広さなのでしょうか?
「1帖=1.62平米」
「2帖=3.3平米=1坪」
首都圏不動産公正取引協議会の、不動産広告ルールでは上記のように定められていますので、以下のように計算して広さを求めることができます(2種類の計算方法)。
20平米の1R⇒「20÷1.62=約12.3帖」
20平米の1R⇒「20÷3.3×2=約12.1帖」
となりますが、当然この広さは、「部屋+バス+トイレ+収納+玄関」などすべてを足した広さですので、この場合、部屋の広さは「6-8帖」ほどになるでしょう。
逆に帖数から?(平米)を求める場合は、
20帖⇒「20×1.62=約32.4平米」
20帖⇒「20÷2×3.3=約33平米」
となります(ちなみに6帖は約10平米です)。
※不動産(マンション・アパート)の専有面積は、壁芯面積「壁の中心から測った面積」となっていることが一般的なので、実際に使用できる面積は資料(図面)などに記載されている専有面積よりも少なくなります。
■20平米の1R(ワンルーム)マンションの場合
ちなみに20平米ほどの1R(ワンルーム)マンションの場合、具体的に個々の広さはどれほどなのでしょうか?
・部屋:「6-8帖」
・バス・トイレ:「1.5-2帖」
・収納:「0.5-1帖」
・玄関:「0.5帖」
・PS(パイプスペース):「0.5帖」
※ちなみに広さには、バルコニー(ベランダ)、ロフトは含まないのが普通です(バルコニーは共用部分で専有部分ではありません)。
※地域によって広さの基準が異なる場合があります。
ロフト | |
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ロフトとは、天井が比較的高い住宅(アパート・マンション)等の天井付近に設けられた部屋としての基準を満たしていないスペースのことで、スペースの高さがそれほどないので基本的に収納として利用することが多いのですが、人によっては睡眠スペースとして利用する方もいるようです(圧迫感がありますが)。
またロフトには普通、階段(ハシゴ)等が備え付けられており、それらを利用して昇り降りします。
一時はロフト付マンションなどは人気となり(1990年代)、その数も増加しましたが、最近は意外と使えない?ことから、一時のようにロフト付という条件で部屋を探す人は少なくなっています。
※ロフトのスペースは部屋の広さ「平米・帖」には含まないのが普通です。
クッションフロアー(CF) | |
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クッションフロアー(CF)とは、ビニール製のカーペットのことで、見た目はフローリングと似ていることから、クッションフロアー(CF)の賃貸住宅(マンション・アパート)に住んでいても、フローリングと思い込んで生活している?方もいるようです(触れば分かりますよ)。
クッションフロアー(CF)の場合、フローリングに比べ防音性に優れていますが、ビニール製なので、タバコの灰などを落とすと溶けるので注意しましょう!
ベランダ?バルコニー? | |
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賃貸情報誌や、インターネットの賃貸住宅検索サイトなどで、「ベランダ・バルコニー・テラス」と記載されていることがありますが、これらの違いは何なのでしょうか?
■ベランダ
ベランダとは、住宅の外壁からせり出しているスペース(縁)のことで、このスペースに屋根がある場合をベランダ、ない場合はバルコニーと呼んでいることが一般的です。
■バルコニー
上記の通り、住宅の外壁からせり出しているスペース(縁)で、このスペースに屋根がなく、2階以上の場合はバルコニーと呼んでいることが一般的です。
■ルーフバルコニー
ルーフバルコニーとは、上に行けば行くほど部屋数が少なくなっているようなマンションなどに多い広めのバルコニーのことで、広いためガーデニングやバーベキュなどのアウトドアとして利用することもできるようになっている場合が多いです。
■テラス
テラスとは、バルコニーと同じ意味で使われることが多いのですが、1階の場合はテラス、2階以上をバルコニーと呼ぶことが多いです(1階部分なので床があったり地面であったりします)。
ただマンションなどは1階部分でもバルコニーと表記していることが多いです。
以上のことから、住宅の外壁からせり出しているスペース(縁)で、屋根が付いている場合はベランダ、屋根が付いていない場合は1階であればテラス、2階以上であればバルコニー(広い場合はルーフバルコニー)と呼んでいるのが一般的です(基準が曖昧なため、表記もバラバラのことが多いので参考程度にしてください)。
ユニットバス(UB) | |
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ユニットバス(UB)とは、「浴槽・壁・天井・床」が一体になっているバス(お風呂)のことで、工場等であらかじめ製造したユニットバスを、マンションやアパートのお風呂部分に組み立てるようにして出来ています。
工場等であらかじめ製造し、住宅(現場)では組み立てるだけですので、集合住宅(マンション・アパート)等の施工期間が大幅に短縮できるのです。
このユニットバスは東京オリンピックのときに建設が進められていたホテルニューオータニを短期間で建設しなければならないときに、東洋陶器(現:TOTO)の社員らが開発した、以外かもしれませんが日本で発明されたバス(お風呂)なのです。
ユニットバスというと、「バスとトイレが一緒になった物」と思われている方が多いようですが、
◎お風呂+洗面台⇒「2点ユニットバス」
◎お風呂+洗面台+トイレ⇒「3点ユニットバス」
となっていますので、トイレが別になっているユニットバスも当然あります。
もちろん実際には1人暮らし用のワンルームマンションや1Kのアパートなどでユニットバスと表記してあれば、まず「3点ユニットバス(トイレとバスが一緒)」と思ってよいでしょう。
メゾネット | |
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メゾネットとは、1階と2階部分いずれも部屋としての基準を満たし、住居の中に階段があり、2フロアを1住居として利用することができる構造の住居のことで、マンションなどでも戸建住宅のように利用でき、この場合は特にメゾネットマンションと呼ばれます(フランス語では「小さな家」という意味のようです)。
※2階部分が部屋としての基準を満たしていない場合はロフトとなります。
サービスルーム | |
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サービスルームとは、いわゆる「納戸」のことで、賃貸情報誌やインターネットの賃貸住宅検索サイトなどでは、「2LDK+S(サービスルーム)」などと表記されています(フリールームなどと呼ばれることもあり)。
建築基準法によれば、「床面積の1/7以上の採光のための開口部(窓)がなければ居室表示してはならない(部屋数に含まない)」となっていますので、不動産業界では「採光のための開口部(窓)が床面積の1/7未満」の、居室の条件を満たしていないスペースのことを納戸(サービスルーム)と呼んでいるのです。
ですので広さ的には十分あっても、採光のための開口部(窓)が床面積の1/7未満の場合は納戸(サービスルーム)となるのです。
それでも納戸(サービスルーム)は、一般的には比較的狭いスペースの場合が多く、書斎、物置などとして使用されていることが多いようです。
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