京都地裁、賃貸住宅における更新料を認める



2008年(平成20年)1月30日、2000年8月に京都市内の賃貸マンションに入居する際に、4万5千円の賃料と、毎年10万円の更新料を支払う契約を家主と締結した男性(53)が2005年8月までに計5回、50万円の更新料を払ったことに対して、家賃の2倍を超す更新料を毎年支払わせる条項は家主側の一方的な押しつけで、消費者契約法に違反するとして、支払った50万円を返還すよう、家主に求めた訴訟の判決が京都地裁で言い渡されました。


裁判では更新料について定めた契約条項が、消費者の利益を一方的に侵害する契約を禁じた消費者契約法10条に違反するかどうかが最大の争点となり、原告(借り主)には「京都敷金・保証金弁護団(16人)」、被告(貸主)には「貸主更新料弁護団(12人)」と、原告と被告双方に弁護団が結成され、真っ向から争った更新料返還訴訟は、「不動産業界の常識を問う争い」とも言われ、判決が注目を集めていました。


京都地裁の池田光宏裁判長は、「更新料は賃料を補充するものに当たり、契約条項は無効とは言えない」として、原告の請求を棄却しました。


京都地裁の池田光宏裁判長は具体的に、


★「家主は家賃に更新料を加算した金額を売り上げと認識しており、借り主もそうした経済的損失を比較検討して物件を選択している」と、更新料を前払い賃料の一部などと定義。


★「更新料は賃料などに照らすと過大ではない。男性は事前に金額の説明を受けており、不測の損害をもたらすものではない」。


★「家主側は更新料と家賃を加算した金額の売り上げを期待し、更新料は賃料の補充の性質を持つ」。


と、指摘しました。


判決後、原告側の「京都敷金・保証金弁護団」の代表の野々山宏弁護士は開口一番、「不当判決です」と強い調子で判決を批判、「本来、家主への対価は賃料だけのはず。金銭の収受は合理的な根拠のある賃料のみにして、それ以外は無効とすべきだ」と主張し、「不当条項の宝庫と呼ばれる賃貸借契約を野放しにするのと同義である」と主張。


また原告側の長野浩三弁護士は、「更新料は賃料の一部というが中途解約しても返ってこない。敗訴は敗訴だが合理性のない判決なので控訴審では覆せる」と、即日控訴しました。


一方、被告側は「非常に公正な判決。納得したうえで支払いを約束した更新料を支払っておきながら、後で返還せよとは一般的におかしく、きわめて常識的な判決だ」と話しました。


原告側(借主)を支援してきたNPO法人「京都消費者契約ネットワーク」の松本久美子理事も「京都は学生の町。毎年、全国から集まる学生の父母たちから嘆きの声が寄せられるが、払わないと住むことができない。京都のイメージを悪くしているし、更新料を取らない良心的な家主がかわいそうだ」と無念さをにじませました。。。


2008年1月30日/産経ニュースより一部引用


まず今回の判決についてですが、今後、控訴審では判決が覆ることも十分、考えられますし、今回の京都での契約内容は「賃貸借契約期間1年」でのもののため、全国すべての賃貸借契約の更新料について、当てはまるわけではありません。


テレビなどでは、「賃貸借契約の更新料、認められる!」などと報道されており、まるで賃貸借契約の更新料が国に認められたような報道をされていますが、あくまでも今回の京都の男性の件に関しては、更新料は妥当だと認められたに過ぎないのです。


それにしても意外な?判決でしたね。そもそも池田裁判長が「更新料は賃料の補充の性質を持つ」と指摘しましたが、賃貸住宅を中途解約をする場合、家賃は基本的に「日割り」で返金されますが、更新料は返金されません。これこそまさに、「更新料は賃料の補充」ではない、と言っているようなものだと思いますが・・・


とにかく賃貸借契約は全国の地域によって慣習が異なり、「礼金・保証金・敷金・更新料」など、曖昧な内容となることが多く、借主と貸主の間で度々、紛争が起こりますので、1日も早く、全国共通の定義を定めてほしいものですね。。。




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